朝に夕に雁が群れをなして飛ぶ光景は、かつての日本ではありふれた日常の景色でした。稲作農業の近代化と農地改革によって越冬地を追われた雁たちは、わずかに残された東北の沼地に集まって、昔から連綿と続く雁行の姿を見せくれます。